組織においては、「腐ったみかん」は早目に対処した方が良いのかもしれない

どうも、Lazy(@lazy_Engblog)です。

みなさんも、どこかで聞いたことがあると思われる「腐ったみかん」のお話。

これは、腐ったみかんを放置しておくと他のみかんもどんどん腐っていくから早目に廃棄したほうがいいという話で、金八先生に出てくる有名なエピソードの一つです。

ドラマの中では、不良生徒を腐ったみかんに例えて表現していました。

この例え話は、ビジネス上の組織に置き換えないほうが良い

ボクは今まで、組織を作る側ではなく組織の中で雇われている、いわゆる正社員としての働き方をしておりその後はフリーランスになったので、「組織を作る」ということについては詳しくありません。

しかし、組織の中にいた人間としてある程度の経験を踏まえたものです。

ドラマ「金八先生」では、腐ったみかんに例えられた不良生徒をかばって「我々が作っているのはみかんではなく、人間だ」というニュアンスのセリフでこの腐ったみかんの話を打ち返しました。

そう、学校においてはクラス・学年・学校といくつか組織形態はありますが、最終的に育てるべきなのはその組織を構成する要素の「人(生徒)」なので、上記の金八先生のセリフは当てはまるのです。

子供から義務教育を経て、「大人・人」として成長するための過程に学校があるのですが、ビジネス・仕事においてこの理論を使う人がいますが、ボクは違和感を感じます。

会社が最終的に育てるのは「人」ではなく、「サービス」だと考えています。

もちろん、サービスを育てる人が育っていなければサービスの質が伴いません。
しかし、ある程度基盤ができている人を起用し、サービスを育てる時間を割かなければ元も子もなくなってしまうわけです。

人を大切にするのは良いけど、度が過ぎると周りが迷惑し徐々に腐っていった話

ここで、ボクが実際に体験した「腐ったみかん」の話をしたいと思います。

以前、大手企業のシステム開発案件で、特定派遣として常駐させて頂いたチームメンバに「腐ったみかん」がいました。

この方のスキルはお世辞にも高いと言えず、あまりにも覚えが悪く仕事がほとんどなく、会社にいてもずっと喋っているか暇つぶしをしているような雰囲気。

加えて、遅刻や欠勤の常連でありながら気分屋でもあり機嫌が悪い日に関しては腫れ物を扱うように周りの人は気を使う。

そして、何故だか自分を棚に上げて、人のミスについては、我先にと口を開いて揚げ足を取る。周りの人が特に追求しないような細かいレベルのバグまで。

補足しますと、サービスリリース前のバグはミスではありません。

ちゃんと、バグを取るテスト工程があるので、そこで発生した物に関しては処理するべき工程で処理しただけのことなのです。

自動車だって一つレーンに流したら、すぐに完成するわけではなく、いろんな工程を経て一つの製品になっていますよね。

段々と周りの人間は不平不満を言うようになり、徐々に苦手から嫌いに変わり最後には誰も関わらないようになっていき、コミュニケーションも無くなる状況へ。

最終的には、チームリーダーに直接掛け合い、その人をチームから外すように直談判をするようになりました。

さて、このリーダーはどうしたのかというとその人を守ったわけです。正確には、放置したわけですね。

その人も金八先生の如く、人を守り、育てていきたいという話でしたが、「人を切らないイコール人を守る」ではありません。

それは、単純に放置でしかないのです。

腐ったみかんが本領を発揮する

直談判しても状況が変わらなければ、あとは最悪でした。

メンバー内では、腐ったみかんを嫌い派の人が増え、愚痴も増え暇さえあれば愚痴を言うようになっていきました。

仕事中も、昼飯中も愚痴を言うようになり、もはや建設的な会話でさえなくなっていく始末。

段々と嫌い派の人間が集まれば愚痴を言うという自然な流れになり、優秀な方も仕事の手を止めるようになり案件のスピード感も失われるようになっていき泥沼状態に。

最終的には、「腐ったみかんが辞めないなら」ということで、現場から離れる人が出てきた段階で、「腐ったみかん」本体を切る方向で片付く結果となりました。

直談判が起きた段階で、切らずとも何かしらの対処をしていればノウハウの溜まった人が離れずに済んだわけです。

ノウハウというのは、定量化できない上に人から離して引き継ぎしにくいものでもあるので、その重要性に気づかないもので、立て直しにも若干の時間がかかりました。

まとめ

「人を守る」という考えは尊重しますが、切るべきものは切るべきです。

有能な人に育てるのであれば、早目に手を打たないと周りの有能な人材が納得できない状況に変わっていくこともあります。

ボク自身は、マネジメント経験はほんのわずかでプレイヤーとしての働き方が多かったので正解論というのはありませんが、経験を通しての話です。

少し方向が違いますが、以下の記事も参考にして頂ければ。

https://blog.tinect.jp/?p=37036

紹介

まとめで挙げさせて頂いた記事の執筆者「安達 裕哉」様が出版されている本である。マネジメント系のお話が多い中言われてみれば当然でありながらも、新鮮に感じるエピソードが多く掲載された一冊。

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